以前、金魚を飼っていました。

金魚すくいの景品(失敗しても必ずもらえる)であったらり、ペットショップで売られていた一匹20円の餌金(肉食魚の餌用)でしたが、とても愛くるしくて可愛かったです。

居間で人間と向かい合うように水槽が置かれており、TVも見える位置であったため、日々人間観察とTV視聴の環境で育ったためか、かなり金魚離れした人間臭い魚になっていました。

金魚にも個性がはっきりしており、飼い主に媚びを振りまくもの(可愛い)、好奇心が強く頭が良いもの、セクシー(1匹だけモテる)、食いしん坊、臆病など様々です。

人間の言うことに良く反応したり頭が良いからといって、臆病な魚に価値がないかと言うと全くそうではありません。

家族がたまに歌番組を見ていたところ、一匹だけ反応している金魚がいました。
頭が良い方ではなく、地味で臆病な方でした。

水槽の中で佇み、じっとTVの画面を見ながら、体を傾け頭もわずかに下向きにし、神経を集中するように音(もしくは音による振動)に聞き入っているようでした。

他の金魚達は、何の関心も示さずフラフラ泳いでいます。
TVで流れていたのは、美空ひばりの特番でした。

「〇〇ちゃん(金魚の名)は、美空ひばりの歌が分かるのか!」と皆で、その様子に感心してしまいました。

歌番組はこれまでたまに視聴していましたが、これほど反応したのは初めてです。

水槽に手を入れると、人懐こい金魚達は触りに来ますが、1匹だけ臆病で近寄らず端にうずくまっていたなんだかつまらなかった奴でしたが、不思議なものです。

人間と同じで、見かけや性格など表面的に見えるところだけで判断するのは、実に浅はかな事なのだという出来事でした。