私と16年も一緒にいてくれた愛猫、たぬこ(仮)さん。
色んな病気をしてくれて、大変だったけど、楽しかった。
でも、インシュリン注射は大変だったね、たぬこ。

最初にかかっていた病院では糖尿病と診断されました。
そこの病院で治療をお願いしようかなと思っていたのですが、もともとたぬこが持っていた病気の治療方法に疑問が出ました。

この治療方でいいの?と…。糖尿の治療も特になく不安になりました。
もともと気になっていた動物病院があったので、「治療に不安があるし、とりあえず行ってみるか…合わなかったらまた考えよう」

M病院にたぬこの今までの持病と治療方法、それと糖尿であることを伝えました。
前の病院でのたぬこの持病の治療方法は、薬を飲むこととインターフエロンという注射を打つことでした。

M病院の院長先生は一言。

「たぬこちゃんの持病の治療はしなくてよい。この持病の血液検査の結果なら、これから発病する可能性は少ないしその薬の副作用で糖尿になった可能性があるし、持病にインターフエロンも必要ない」

「むしろ、糖尿を治療しなくてはいけない」
糖尿治療ってまさか、注射…?
むりむりむりむりむりむりむりむり…。

「はい、インシュリン注射です」
それを聞いたとき、くらっとしました。
かわいいたぬこに注射を打つなんて…。

そんなことしたら、嫌われるじゃない…
こんなクラクラしている私をよそに、注射の打ち方などを淡々と説明をする院長先生。

「とりあえず注射器のこのメモリまで打って、また明日検査に来て。朝打ってから、ご飯を食べさせて、一定時間たった、お皿は下げてねそこから8時間は何も食べさせないでね。数値に変化が出るから」

翌日。
先生に教えられた通りインシュリン注射を準備。
空気抜きが難しい…。

勢い付いてインシュリンが液が針先から飛ぶ飛ぶ…。
すったもんだしながら1人格闘をしました。懐かしい…。
ふぅ、注射の準備は 万端。あとは、たぬこを捕獲だけ…。

たぬこは、興味津々で私の作業を見てました。
捕獲は簡単。
その後どういう風に、たぬこを抱っこしたらうまく打てるんだろう…。

アルコールでちゃちゃっとたぬこの首もとを消毒し、皮をビヨーンと伸ばし、注射を打つ…。打つ…。打てるのだろうか…。
おそるおそる打ちました…。

あの時の感覚は忘れない…。今まで生きていて味わったことのない感覚…。忘れられないね、たぬこ…。

あれから何度注射を打っただろう。
引っ張って伸ばした皮に針を差したら、貫通して液が漏れて出たとか、針を差した瞬間逃げられるとか…。

たぬこは賢かった。
「たぬこ、はやくはやくはやくはやく!」というと、渋々私のもとに来て注射を打たれてた。

注射を打ったら、ご飯が食べられることがわかってるから。
たぬこがなくなる何年か前には、注射を打ったあとは、自らキッチンに行き「はやくはやく、遅いにゃー」と文句をつかれてました。

あんなに毎日毎日注射を打たれて、検査で何回も血を抜かれてた。
でも、たぬこは隠れることも逃げることもしなくいつも
「はやくはやく、ご飯!」
「打たせてあげたんだから、はやく!」

偉い猫でした。
ありがとう、たぬこ。
貴女と一緒にいれて楽しかった。
ありがとうね。