昨年、天国に行ってしまった我が家の老犬の話です。我が家の老犬は年齢のわりにはとても元気でした。

小型犬でお散歩の足取りも早く、興奮しやすい性格もあって、いつもハァハァいいながら歩くので、すれ違う人からも「すごい元気だね~」「楽しそうだね~」なんて言われていました。

びっくりしたのは、10歳ぐらいのときにお散歩中に見知らぬ人から「パピーですか?」と本気で聞かれたこと!いやいや、さすがにそれはないです(笑)と思いましたが、これホントの話しなんです。

向かいから歩いてきた姿があまりにも元気だったから、一瞬そう思われたの知れませんが。でも、とにかくそんな感じでやたら元気な犬でした。

しかしそんな愛犬も、13歳を過ぎた頃からでしょうか、徐々に年齢を感じるようになりました。散歩の足取りは変わらず元気なのですが、家の2階への階段をのぼるときに、足を踏み外すことが多くなったのです。


家の中では、とにかく家族のあとをつけて行くのが好きで、絶えず誰かが動くのを追いかけているような犬でした。

普段は2階に勝手に上がれないように犬用のゲートを置いているのですが、ひとたびゲートを解放すると、待ってました!とばかりにスタタタ上がっていきます。

けっこう急な階段なのですが、そんなのどうってことないよとばかりの足取りです。

しかしある時、いつも通りにあとをついてのぼってくるな~と思っていたら、ズダダダダーン!ものすごい音と共に犬が転がって行くのが見えました。

もう突然のことで驚いて叫びながら犬の元に行きました。犬は何が起こったのかとキョトンとしていましたが、暫くすると何事も無かったようにスタスタ歩いていきました。


「よかった!怪我はしなかったみたい」とひと安心しました。その後も犬は元気で、いつもと同じ調子でしたが、あの階段を落ちた日を境に、2階には上がってこなくなりました。

怪我はしなかったけど、やっぱり犬なりにショックだったのかな?そんなことを考えました。いくら元気だと言っても、この子ももう13歳、おじいさんだし色々気を使わなければいけないかも。

そんな思いから、前から気になっていた犬の関節用のサプリメントを飲ませることにしました。本当に効くのかどうか分からないけどとりあえず飲ませてみよう、そんな軽い気持ちで続けてみました。


3ヶ月くらいたち、もう一緒に2階には上がってこないことにも慣れていた頃でしょうか、なんと突然犬が以前のようにスタスタのぼってきたのです。

「あれ?のぼれるの?」驚いて犬に聞いてみると、なんとなく得意気な顔で尻尾を振っていました。

もしかしてサプリメントのお陰かなぁ?犬も足腰に自信がついてくると分かるのだろうか?いろいろ考えました(笑)。

それからは普段の足取りも走る姿も、さらに若返ったように感じて、飼い主としては嬉しい限りでした。


ただ、やはりそこは老犬です、いつ体に変化が起こるかは分かりません。14歳になった頃です、再び階段を落ちてしまう事件が起こりました。

その時は4~5段落ちた感じだったので前回ほど騒ぎにはなりませんでしたが、爪を剥がしてしまったらしく出血し、可愛そうなことをしてしまいました。

足の状態も心配だったので、念のために動物病院へ連れていきました。幸運なことに足に問題はなく、爪を消毒してもらうだけで済みました。


軽傷で済みましたが、飼い主としてすごく反省しました。

元気になったと犬を過信して何の対策もとらなかったこと、また元気に階段をのぼってきた犬を見て喜んでいたこと。いくら元気だといっても14歳、老犬です。

次、足を踏み外したら骨折したかもしれないし、打ちどころが悪ければ寝たきりになる可能性も十分あったわけです。
やはりあのとき、年齢にあった環境づくりをしてあげるべきだったと思いました。

それからは犬が2階へあがってこられないように対策をとり、廊下や階段の床には滑り止めマットを敷くようにしました。


15歳になり、愛犬は別の病気で亡くなりましたが、今でもあの時のことを考えると反省してしまいます。
犬の体力を過信しないで、年齢に合わせた環境作りは大切なことなんだと強く思います。