私達家族とエミリーの出会いは今から12年前。私がうつ病を患い休職することになり、心配した家族が犬を飼おうと突然言い出しました。

元々ペットを飼うことには消極的だった私ですが、妻や子供たちが執拗に言ってくるので、「それじゃ、ペットショップに見に行くだけだぞ」と言って家族揃って自宅から車で30分ほどのペットショップに出掛けました。

一軒目では見るだけ、次のショップでも見るだけに終わり、夕方になったので、次が最後と言って3軒目のショップを訪問しました。

そこで見つけたのが生後2か月のウェルッシュコーギーの雌犬。

とても小さくて毛がふさふさで両手の中に納まるほどの大きさで、顔は丸でぬいぐるみのように可愛くて、「見るだけだぞ」と言っていた私自身が真っ先にひとめぼれしてしまい、購入を即決しました。それから12年半。

エミリーは実の娘のように大切に育て、大事な大事な家族の一員tおなりました。
笑ってしまったのは、コーギーの成犬の姿を購入時に知らなかったので、月日と共に、あれよあれよと鼻が伸び、胴長に姿を変えてしまったこと。

変わらなったのは短足と可愛い目鼻立ち。我が娘だから言うわけではありませんが、それは美人でした。

散歩に連れて歩くと、通りすがりの見知らぬ子供たちや学校帰りの生徒さんやカップルみんなから「かわいい」と声かけしてもらったものです。

また抜け毛にもびっくり。毎日ブラッシングしてもとれるとれる、家中、愛犬の抜け毛だらけで、抱っこするものだから、服にも抜け毛がついてしまい、毎日ローラーで毛を取らないといけないほど。

クリーニングに出す服は事前にローラーで毛を取ってもっていかないと受付してもらえなかったのはちょっと厄介でした。

エミリーは無駄吠えをしない我慢強い犬で、最初の4年間は私と二人暮らし、朝の散歩と食事を済ませると、雨戸を締め切った部屋でケージに閉じ込めて出金、夜遅く帰る私をじっと静かに待ってくれていました。

また出張の時にはペットホテルに預けて出掛けましたが、ペットホテルでは吠えたり暴れたりすることもなく、大人しくしていたそうで、この犬ならいつでもお預かりしますと言われたほどでした。

10歳を過ぎたころから病気がちとなり、11歳でDM(変性性脊髄症)を発症し、右の後ろ足が不自由になり、徐々に上半身に症状が進行していきました。

さらに追い打ちをかけるようにアジソン病と悪性リンパ腫を発症し、あれよあれよという間に症状が悪化し、亡くなる1ヶ月前には前足も動かなくなり、寝返りも打つことができなくなりました。

3週間前にご飯を食べなくなりましたので、朝イチで動物病院に連れていったのですが、開業時間の午前9時ちょっと前に私の腕に抱かれて静かに息を引き取りました。

今でも息を引き取った瞬間のエミリーの表情を忘れることはできません。
自分の両親が亡くなった時よりもずっとずっと多くの涙が溢れてきました。
実の子を失った気持からでしょうか。

エミリーと一緒に過ごした12年10ヶ月は楽しい思い出ばかり。

お手を教えたら、電光石火のような早業のお手をしてご褒美のおやつをおねだりしたエミリー、食事の支度を始めたら、好物のレタスを頂戴と横を離れないエミリー、妻と二人で仲良く話していたら、嫉妬して自分の相手をしてよと寄ってきたエミリー、ペットホテルに迎えに行ったら、喜んで出てきたエミリー、ボール遊びや引っ張りっこの好きだったエミリー。

どれも良い思い出ばかりです。エミリー、我が家に来てくれて有り難う、またいつか会おうね、天国で待っていてね。