マンションでグリーンイグアナを飼育していた時の事です。 仕事前に餌をあげた後、うっかりケージの扉を閉め忘れてしまいました。 夏場だったので、換気のため窓を少し開いたまま仕事に出てしまいました。 帰宅後にケージを見ると、当然イグアナの姿は無く、部屋に放した時にいつもいるカーテンレールやタンスの上にも見当たりません。 部屋中探しても見つからず脱走を確信しました。 攻撃的な生き物ではないですが、メーター越えの爬虫類を集合住宅で野放しにしてしまった事実に気付き非常に焦りました。 折しも、オオトカゲやヘビの脱走騒ぎがテレビを賑わせていた事もあり、自分も無責任で間抜けな飼い主の仲間入りかと顔面蒼白だったと思います。 付き合いも無い隣の部屋の人に「うちのイグアナがお宅に逃げてませんか?」と聞きに行く勇気もなく、ベランダから様子を伺ったり、部屋が6階だったので下に落ちて死んでいないかと植え込みをかき分けて探したり。 今思うとまんま不審者でしたね。 2時間くらい部屋を出たり入ったりしていると、不審に思ったのか隣の部屋のご主人が顔を出しました。 そしてこちらが声をかける前に、「あんた、でっかいトカゲ逃がさなかったかい?」 当たり前ですが、かなりご立腹の様子。 ほっとする間もなく、平謝りでした。 30分程玄関前でお小言を頂戴し、段ボールに入れられたイグアナとご対面しました。 ケージに収納後、お酒を持って改めてお詫びに行きました。 幸いにも、さばさばした方だったので部屋に招き入れられそのまま酒盛りに。 聞けば、ベランダの漬物樽の上でのんきに日光浴していたらしく、元自衛官のご主人がタオルを被せて捕獲したとの事です。 大きな騒ぎにもならず、無事に還ってきた事はほっとしましたが、マニアックなペットを飼育している以上、脱走には十分気を付けないといけませんね。 隣のご主人とはその後、何回も部屋に招かれお酒を飲むなど懇意にして頂きました。 爬虫類の飼育は今も続けていますが、脱走には細心の注意を払うようになりました。 |