私の母が癌で亡くなり家族が悲しみの中にいる時にふらっと立ち寄ったペットショップで彼と出会いました。オスのゴールデンレトリーバー生後2ヶ月。フワフワの毛並みにクリクリした目で私をじぃ~っと見上げてきたのです。

他にいた彼の兄弟達は皆売れて行ったのに彼だけが売れ残っていたのです。何で?と思ってよく見てみたら小さな前肢に毛が抜けている所がありました。

店員さんに聞いてみたら生まれつきの皮膚病だったらしく皆それが原因で売れなかったという事でした。それでもじぃ~っと一筋に私を見上げる彼の目に私の心は奪われました。気が付くと私は彼を家に連れて帰っていました。

言うまでもなく、彼は成犬になってからもこの皮膚病に悩まされる事になりましたが…。しかし彼が母を失った家族の心を温めてくれる大きな大きな存在となりました。

彼との生活が10年目になった頃食道の病気になり色々な治療をしましたがもう治る見込みはないと…。

次第に食べ物も食べられなくなり点滴だけで過ごすようになり50Kg近くまであった体重も38Kgまで落ちてしまいました。私のベッドの横に布団を敷いてそこで彼は寝ていました。

その夜も私の隣で横たわっていた彼が夜中に一声鳴き私を起こしてそのまま逝ってしまいました。

痩せ細ってしまった彼の体を見ながら点滴など延命治療をせずにもっともっと早く楽に逝かせてあげれば良かったのではないかと…今でも自問自答しています。

母を失った悲しみの中、一筋の光を与えてくれた彼に本当に感謝しています。今でも私の周りを嬉しそうに尻尾をふり歩いている彼の姿が目に浮かびます。ありがとう。