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今から17年前、交通量の多い幹線道路に、小さな白黒の縞柄の猫がよたよた歩いていました。
偶然通りかかった学生が、その猫を抱き上げるようと手を伸ばすと、何の抵抗もせずに捕まえられました。
爪を立てて抗うことすらできないくらいに体力を奪われ、瀕死の状態でした。改めて見ると首筋には切り傷がついていて、そこに黒色の小さな粒がたくさん引っ付いていました。

痩せ細った小さな身体からは、今にも生命の灯火が消えかかっていました。見た目がぼろぼろでかなり汚れており、普通の人ならまず触ろうともしない姿でした。
その猫を拾った学生は、すぐに手持ちの紙袋に入れ、知り合いの動物病院まで連れて行きました。そこで診てもらうと、「切り傷自体は浅いから心配いらない」とのことでした。が、黒色の粒を見て「ああ、またたくさんついていますね」と言って何やら薬をシューっと黒色の粒に向かって振りかけました。

すると、ザラザラとその粒が落ちていき、あっという間に傷口が露になりました。「これはノミですね。今、薬で払っておいたから大丈夫でしょう」
 

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そうして私の妹に救われた子猫は、そのまま家族の一員となりました。
元々ミニチュアダックスを飼っていたので喧嘩しないか心配しましたが、お互い我関せずのような感じでした。
特にこれといった躾もしていないのにトイレを違う場所でしたことはなく、爪研ぎも爪研ぎ用の物以外ではしたことがありません。
何かしらの恩を感じていたのかも知れません。

炊飯器を開けたりエアコンをつけたり、テレビでサッカーの試合中継があれば必死で画面のボールを猫パンチしようとしたり、ちょっとイタズラ好きなその猫は、見た目から「虎丸」と名付けられ、立派に成長しました。

気づけば犬よりも大きくなり、どっしりとした体格になりました。ただ、トラウマなのか家から出ることは全くなく、ずっと家の中で過ごしていました。
しっかりと人間の動きを観察していて、どうすればどうなるなかをしっかりと見て覚えていました。
特に鰹節の匂いには敏感で、出し殻があれば人目を盗んで漁りに行ったのはいかにも猫らしい行動でした。

 

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 炊飯器を開けるようになったのも、炊き込み飯を炊いた時にその匂いがしたからです。一度開け方を覚えたら、毎日のように炊飯器の蓋が開いたままになっていました。
白なら「外れか」と思い、炊き込み飯なら「あ、これこれ」と言わんばかりに食べていたみたいでした。時々、猫用の遊具の上から誤って背中から地面へと落ちたり、猫らしからぬどんくささもあり、愛嬌のある猫でした。

その虎丸も、先秋に天寿を全うして天国へと旅立ちました。思えば、あの時に拾われていなければ、すぐに車にひかれるか体力が尽きるかして亡くなっていたでしょう。
それがあの一瞬で変わったと思うと、奇跡の出会いだったのかも知れません。
少なくとも、その一瞬で消えかかった命が17年も伸びたので、虎丸にとっても幸せな生涯だったと思いました。
一期一会の言葉をそのまま表したようなことでした。

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